赤ちゃんを連れて外出する際の必須アイテムである、チャイルドシートとベビーカーは、アメリカでは一体どのようなものにしたら良いのでしょうか?特に、これから海外赴任を予定されている妊娠されている方や小さなお子様をお持ちの方は気になるポイントですよね。私はアメリカで長男を出産し、その際にアメリカでトラベルシステムを購入し、その便利さに惚れこんでしまった一人です。今日は、アメリカに住むならおススメしたいトラベルシステムのメリットとデメリット、またどういった商品を買うと良いかというポイントをご紹介します。
アメリカのベビーカー事情
アメリカでは、ベビーカーのことをストローラー(stroller)、新生児用のチャイルドシートのことをインファントカーシート(infant car seat)といいます。アメリカでは、2歳以下の子供は、後ろ向きのカーシートを使うことが義務付けられています。また、カーシートの使用期限が設けられており、あまりに製造日から年数が経っていると(10年は絶対にアウトです)、使用できませんのでご注意下さい。
また、日本では欧州の安全規格:ECE/R44に従って、製品の安全性を評価しておりますが、アメリカではFMVSS No.213という安全規格のもとで製品を評価しており、この安全基準をクリアした製品のみアメリカで使用可能となっているそうです。なので残念なことに、日本から持参したカーシートはアメリカでは使用できないので注意してください。でも、アメリカで購入したカーシートは日本で使用できます!(国土交通省HPのチャイルドシート・コーナーにFMVSS No.213に適合しているものは、国土交通省の技術基準と同等と認めるとありますので、不安な方はご自身でも確認してみてくださいね!)
アメリカで出産する場合は、出産の前後どちらかで、病院からカーシートのチェックがあります。きちんと車に装着できているか、カーシートの製造年月日はいつか、安全基準を満たしたものなのか等をしっかり確認されますので、カーシートはアメリカで購入されることをおススメします。
また、日本では、2012年7月以降に発売した自動車にISOFIX(アイソフィックス)取り付け金具の装備が義務化されています。従来のチャイルドシートはシートベルトで固定することが普通でしたが、シートベルトだとうまく装着できていない等の問題もあったため、現在はISOFIX金具とチャイルドシートをカチャっと簡単にしっかり取り付ける方法が採用されています。アメリカでは、まだこのISOFIXは市場に出ておらず、車のシートベルトで固定するタイプが主流となっております。
アメリカでカーシートとベビーカーを買うなら、トラベルシステム!!
アメリカで赤ちゃんがいらっしゃるなら、確実に、いや絶対に!と言ってしまっても良いレベルで、トラベルシステムがおススメです。
トラベルシステムとはどういったものなのかと言いますと、チャイルドシートになるベビーシートに子供を乗せたまま、そのベビーシートごと持ち運びすることができるので、寝ている赤ちゃんを起こすことなく移動できるところが一番の特徴です。車にはベビーシートをカチャっとワンタッチではめるだけで固定されるシートベース部分をあらかじめ取り付けておけば、ベビーシートの着脱もとても簡単にできますので、車の乗り降りもスムーズにできます。また、セットで販売されているベビーカーにもベビーシートをワンタッチで取り付けられて、そのままベビーカーとしてお出かけもできます。
トラベルシステムは、ベビーカー、ベビーシート、車に取り付けるシートベースの3点セットで売られていることが多いのですが(アメリカではセット売りの方が安かったりします)、時にはそれぞれが別売りされていることもあります。日本とアメリカのトラベルシステムの値段を比較すると、アメリカの方が全体的に値段が安い傾向にあります。
トラベルシステムのメリット7つ
本当にトラベルシステムって使いやすいの?と思っている方に、トラベルシステムの良いところ、いっぱいありますのでご紹介しますね。
利点①生まれてすぐ、退院時からすぐ使えます
私はアメリカで出産しましたが、出産時にすでに病室にベビーシートを持って行き、産後の退院の際は、このベビーシートに息子を乗せて、車に取り付けたベースにカチっとワンタッチで固定して帰宅しました。日本でももちろん同様に、退院時からすぐ使えるので、病室でゆっくりベビーシートに赤ちゃんを乗せてあげれば、そのまま車に乗れるのでとても便利です。
利点②寝ている赤ちゃんを起こすことなく、車の乗り降りや買い物などに行けます
これは、車社会であるアメリカでは本当にありがたい機能です。アメリカでは、このトラベルシステムが主流のため、ほとんどの方がトラベルシステムを使用しています。アメリカのスーパーのカートはとても大きく(日本でもコストコに行かれた方はカートの大きさに驚かれたと思いますが、このサイズがアメリカでは普通です)、その大きいカートの子供が座る折り畳みの椅子になっている部分に、ベビーシートを上手にひっかけて置いて、みなさんお買い物をされています。アメリカのスーパーに行くと、多くの赤ちゃん連れの方がこのようにベビーシートをカートに乗せている光景を沢山目にします。カートがないような場所の場合は、セットのベビーカーを利用します。
利点③上のお兄ちゃんやお姉ちゃんの都合で出かけることが多い場合に、とても重宝します
上にお子さんがいる場合は、下の子(赤ちゃん)を、上の子の都合に合わせて外出させないといけないシチュエーションが沢山あると思うのですが、そういう時も、カーシートで寝てしまった赤ちゃんを起こすことなく色々な場所へ移動できるのは有難いですよね。
利点④バウンサーになったり、外出に便利
家の中、外出先のレストラン、友人の家など、色々な場面でベビーシートをゆらゆら揺らして赤ちゃんのバウンサーのような役目を果たしてくれたり、赤ちゃんが寝るような空間のない場所で、赤ちゃんをベビーシートで寝かせてあげることができます。
利点⑤冬の寒さに直接触れることを避けられます
ベビーシートに乗せたまま移動できるため、布団をかけるなどして温めてあげた状態で、どこでも移動できます。
利点⑥ベビーシートに乗せたまま、子供が飛行機に乗れます!
もちろん、飛行機に乗せられる規格をクリアしたベビーシートに限りますが(購入時にチェックすると良いです)、大抵のベビーシートは飛行機OKです!アメリカ赴任中の方などは、お子さんが小さい時に、日本に一時帰国しなければならない事もあると思いますので、こういった場合も便利です。ただし、赤ちゃんの分の座席を1人分確保しなければいけませんので、その分の金額はかかってきますが…(JALなどはバシネットを使えることもありますので、それでも良いかと思います)。私はビザ更新のために息子が9か月の時に飛行機に乗りました。その際は、ベビーカーにベビーシートを乗せて(ゲートで持ち物チェックの際はもちろん子供は降ろします)搭乗口まで行き、搭乗時にベビーカーだけ預けて、ベビーシートに息子を乗せた状態で飛行機に乗りました。とてもスムーズにできて良かったですよ。
利点⑦シートベースがなくてもカーシートとして使えるので、普段とは違う車でも装着できます
例えば、日本への一時帰国時に、空港にお迎えに来てくれた日本の親族の車にカーシートとして使うことができます。ベルトで固定するため、そのやり方はマスターしておく必要があります。
トラベルシステムのデメリット4つ
私の個人的な意見でもありますが、トラベルシステムの欠点をお伝えします。
欠点①ベビーシートが重い
これが一番のネックです。最近日本では、日本のメーカーApricaの「スムーヴ トラベルシステム インファントカーシート」の重さが2.6キロなど、軽量のものも販売されており、この軽さは感動的なのですが、アメリカで売られているベビーシートはまだまだ結構重いものが多いです。重いものだと、7キロなど普通にあります!。
カーシートの重さ+どんどん重くなる赤ちゃんを一緒に持つとなると、結構な重量になります。この重さですが、どんな時に一番きつく感じるかというと、ベビーシートを上に持ち上げなければいけない時です。特に、車に装着させる際に、車のシートの高さが高めだと、かなり気合いが必要になります。
欠点②熱がこもりやすい
ベビーシートがかごの様なカタチになっており、しかも車に対して後ろ向きで設置しますので、真夏は熱がこもりやすいです。しっかり車の中を冷房で冷却した後に、設置してあげたいですね。
欠点③ベビーシートの使用期間が短い
製品にもよりますが、だいたいどのベビーシートも赤ちゃんの体重が10キロ~15キロくらいまで使用可能なため、1歳~小さめの子だと1歳半くらいで他のチャイルドシートに変更することになります。セットのベビーカーは3,4歳くらいまで使えますよ!
欠点④ベビーカーを畳んで持ち運ばないといけない場合は大変になる
ベビーシートをベビーカーに装着した状態の場合から、階段を上り降りしないといけないなどの状況になったら、かなり大変です。まず、ベビーシートを外し、ベビーカーを折りたたんで、どちらも持って階段を上下することになります。こういう生活が毎日続く場合は、トラベルシステムの使用は困難だと思います。
どんなトラベルシステムを買う?トラベルシステムを購入する際のチェックポイント
トラベルシステムを購入する際のチェックポイントは以下の通りです。
ベビーシートの重さ&使用可能な赤ちゃんの体重&安全性
ベビーシートは軽いに越したことはありません。ベビーシートのデザイン、安全性、他のベースやベビーカーの性能なども見ながら、総合判断する必要はあるのですが、ほぼ毎日持ち歩く可能性のあるベビーシートの重さは、かなり重視して良いと思います。ご自身の許容範囲の重さを決めて、商品選びをされると良いと思います。(どれだけデザイン等が良くても、重いと、赤ちゃんの体重が増えてきた時に本当につらいですよ…)。
また、ベビーシートによって、使用できる赤ちゃんの体重が10キロ~15キロなど違いがあります。できれば、少しでも長く使えるものが良いと思うので、許容体重も15キロなどの方が良いですよね。
安全性は言うまでもなく、アメリカの安全基準FMVSSを満たしたものにしましょう。
ベビーシートは飛行機でも使用可能か?
アメリカ在住で、お子様が赤ちゃんのうちに日本へ一時帰国される可能性がある方は、こちらもチェックされると良いと思います。
自分が使いやすいと思うベビーカーを選ぶ!チェックポイント7つ
チェック①ベビーシートの固定方法…ベビーカーのカバーを取り外してベビーシートを固定するタイプもあれば、ベビーカーのカバーなどはそのままの状態でベビーシートを固定するタイプのものがあります。私はものすごく面倒臭がり屋なので、おススメは、ベビーシートのカバーは取り外さずにベビーシートを固定できるタイプです。夏に出かけようと思ったら、ベビーシートが暑そうで、だったらベビーカーに寝かせてあげようかな?と思った際に、わざわざカバーを付けないとけないと思ったら、時間がかかるし、面倒ですよね…。
チェック②タイヤは3輪?4輪?…タイヤが3輪の方が動かしやすく、小回りも効くと言われています。4輪でも動かしやすいものはありますので、これは、お店でチェックできるなら、実際に自分が動かしてみることが一番です。ポイントとしては、片手で動かしやすいか?をみると良いと思います。なぜかというと、ベビーカーに乗るのを赤ちゃんが嫌がったりした時に、最悪片手で赤ちゃんを抱っこし、反対の手でベビーカーを押すこともありうるからです。
チェック③折り畳み方法は簡単か?…赤ちゃんがいると、何かと片手で赤ちゃんを抱っこしていたり、なにかを持っていたりすることが多いです。なので、できれば片手でワンタッチで折りたためると最高です。もちろん、両手で畳むタイプでも、シンプルに簡単に折りたためるものが良いと思います。
チェック④コンパクトに畳めるか?…できるだけコンパクトに畳めた方が持ち運びもラクで、場所を取らず、小さい車でも収納できて良いですよね。
チェック⑤軽いか?…特にアメリカのトラベルシステム用のベビーカーは大きくて重いものが多いのですが、その中でも軽い方が、車から出し入れする際もラクですし、仮にベビーカーを持って階段を上らないといけないような場合にも負担は少なくなります。
チェック⑥ポケットなどの収納は使いやすいか?…ポケットがあった方が何かと便利です。下のかごも物が入れやすいものと入れにくいものがあります(特に子供が座ると入れにくくなるものがあります)。ドリンクホルダーの有無もチェックが必要です。
チェック⑦アメリカで購入する際は注意!ベビーカーは大きすぎないか?横幅が広すぎないか?…実は私は最初、これで失敗してしまいました。アメリカで売られているトラベルシステムは大きめのものが多いです。なぜかと言うと、日本と比べて、アメリカでは大き目の車に乗っている人がとても多く、道も広ければ、お店の中の通路も広いです。大きな車に乗っていて、しかもそのトラベルシステムをアメリカだけで使う分には、アメリカのものを普通に買っても全く問題ないのです。でも、日本のセダンのサイズの車に乗っている場合、アメリカのトラベルシステム用のベビーカーが大きすぎて、折り畳んでも、車のトランクに乗らないことがあります。まさに私がこのパターンで、最初、Chiccoのトラベルシステムを買ったのですが、ベビーカーがワンタッチでとても簡単に折りたためるところを気に入って購入したものの、なんと、折りたたんでも車のトランクに入りませんでした。助手席に置けばなんとかなったのですが、そうすると助手席に誰も座れなくなり、結局、返品することになりました。
なので、赤ちゃんの育児期間中、大きい車に乗っており、しかもずっとアメリカで生活する予定であれば、アメリカのお気に入りのトラベルシステムをサイズの確認をせずに購入しても大丈夫です。でも、日本への本帰国が近づいている方や、2人目は日本で出産することになりそうで、その際もアメリカで買ったトラベルシステムを使いたい場合などは、ベビーカーのサイズ(重さも!)はチェックされた方が良いです。折りたたんだ際に、ちゃんと日本サイズの車のトランクに収納できるか、ベビーカーの幅が広すぎると、日本のお店の通路が狭すぎて全く通れない可能性も十分ありますので、注意が必要です。
アメリカで購入するトラベルシステムのおススメは?日本でも使いたい場合は絶対にこれ!
いずれは日本でも普通に使いたい!と思った場合、アメリカで買えるトラベルシステムの私の一押しがあります!
それは、combi USAのトラベルシステムです。というか、これしかない?というくらい、Combiのトラベルシステムは日本で使えるために作られたのでは?と思う商品です。
今、Combi USAでは、2種類のトラベルシステムが販売されています。
1つ目は、Shuttle Travel System というタイプです。これはcombi USAがアメリカでかなり前から販売しているトラベルシステムで、ベビーカーの横幅は58.4㎝、重さも約9キロ、ベビーシートの重さは4.6キロ、赤ちゃんは15キロまで使用可能で、アメリカで販売されている他メーカーのトラベルシステムに比べても、かなりコンパクトで、日本に一時帰国した際も、普通に問題なくお店の通路も通れる大きさです。(私はこれを購入して、実際に日本で使用しました。)ベビーカーもとてもコンパクトに畳めるので、日本の軽自動車のトランクにも普通に収納できますよ!ベビーシートは、ベビーカーにカチャっとはめるだけで固定できるところも便利です。
2つ目のトラベルシステムはFOLD N GO travel systemです。上のshuttle travel systemよりも後に発売されたので、さらにこちらは使いやすくなっている感じです。ベビーカーの横幅は63.5㎝、重さが7.2キロ!!、また片手でベビーカーを開閉できるそうです。ベビーシートの重さは約4.2キロ!!、赤ちゃんは約15キロ(18か月)まで使用可能です。熱がこもらないように、作りもこだわっているようで、かなりおススメです!これなら、上のタイプと同様に、日本へ一時帰国、本帰国しても、全く問題なく使えると思います。そしてなんといっても、ベビーカー、ベビーシート、シートベースの3つセットで定価が379.99ドルなので、セールなどで買うともっと安くなると思います。アメリカの安全規格もクリアし、日本で使えるサイズというのは、なかなかないと思います。
Fold N Goのベビーカーの詳細はコチラ→Combi Lightweight Full Sized Travel System Umbrella Stroller – Compact Fold N Go
Fold N Goのベビーシートとシートベースの詳細はコチラ→Combi Lightweight Infant Car Seat with Side Impact and Anti Rebound – Base Included– Shuttle 35
まとめ
アメリカでは主流のトラベルシステム、アメリカでベビーカーとカーシートの購入を考えていらっしゃるなら、是非トラベルシステムの購入をおススメします。トラベルシステムで赤ちゃんとの移動をスムーズにして、時には大変な育児の負担が、少しでも軽減しますように!
アメリカ出産情報:アメリカで出産するメリット&デメリットのご紹介の記事もご興味がありましたら、お読みください。
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