ハチドリの生息域は、南北のアメリカ大陸周辺のみに限られており、そのうちアメリカミシガン州で見られるハチドリは、Ruby-throated Hummingbird(和名:ノドアカハチドリ)の1種類のみだそうです。世界では約330種類くらいいると言われているハチドリですが、このノドアカハチドリのたった一種類だけが、わざわざ夏に繁殖のために、ミシガンを含む北アメリカ大陸東部にやってきます。渡り鳥なので、冬になると中央アメリカまで南下します。日本では絶対に見ることができないハチドリ。そして、ミシガン州でも短い夏限定で見られるだなんて、アメリカ滞在中に絶対に見てみたいという気持ちが高まってきませんか?今回は、自分の家の庭にハチドリに来てもらう方法をお伝えします。
ハチドリとは?
ハチドリは、世界で一番小さい鳥と言われており、その体長はわずか7.9㎝~9㎝、重さはわずか2g~3gです。1円玉が2枚~3枚の重さと同じです。
羽根を毎秒50~60回の超高速ではばたかせることで、ホバリング(空中静止)ができます。その際の羽音が蜂に似ているので、蜂鳥という名前が付いています。ホバリングできるため、上昇したり下降したり、前進だけでなく、後進すらでき、鳥としてはとても珍しい飛び方ができます(鳥の中で飛びながら後進できるのは、ハチドリだけだそうです)。
ストローのような細長いくちばしで、花の蜜を吸いったり、時々、小さいクモや昆虫なども食べます。
赤色が好きです。なので、赤色の庭の花や、フィーダーの赤色に寄ってきます。
ハチドリを庭に呼ぶために準備するもの2つ
ハチドリを庭に呼ぶために準備するものは、たった2つだけです。
①ハチドリ用のフィーダー
アメリカにはホームセンターなどで沢山のハチドリフィーダーが売っています。ハチドリは赤色が好きなので、もともと容器が赤色になっているフィーダーもありますが、透明の容器で、そこに赤色の蜜を入れる方法もあります。人間の赤ちゃんのおもちゃ?と勘違いしてしまうような、かわいい形のバードフィーダーが沢山ありますので、好きなものを選んでみてください。ただ、ハチドリが何羽来てくれるか分かりませんが、1羽来てくれたとして、そんなに蜜は減りません。なので、あまり大きいものではなく、小さめのものにされた方が良いと思います。小さめのものに、新鮮なネクターをこまめに入れていく方法がおススメです。(私は大きい容器を買ってしまい、しかも一気にネクターをドバドバいれてしまい、もったいなかったです。)
②ハチドリ用のネクター
ハチドリ用のネクターとして、ボトル容器に赤い蜜が入ったものが売られています。これを購入してフィーダーに入れて使う方法が一番簡単です!それとも、もともとフィーダーの容器が赤色になっているものであれば、自分で砂糖水を作って赤い容器に入れることも可能です。ただ、もともと赤い容器の場合は、中身の蜜の減り具合が、透明な容器のものに比べると分かりにくいのが難点です。
※参考までに、アメリカのamazonのサイトに載っていた、ハチドリ用のフィーダーとネクターの1つを例として載せておきますね↓。こんな感じのものです。
庭に来ました!ノドアカハチドリ(Ruby‐throated Hummingbird)!
ハチドリ用のフィーダーを家の軒下に吊るして2週間後に、とうとう小さなかわいいノドアカハチドリが来てくれました!感動して興奮して急いで写真を!と撮ったのですが…、家の中のバーティカルカーテンも写ってしまい(↓写真の左の方にある黒い縦線です)&網戸越しになってしまい、しかも急いで撮ったので、写真がボケボケで申し訳ないです。でも、ま、記念ということで、2枚まとめて(2枚ともひどくボケています)載せさせていただきます。
見にくくて申し訳ないのですが、分かりますよね!ハチドリ、本当にとても小さくてかわいらしい鳥でした。ハチドリが自分の家のハチドリフィーダーに来てくれてとてもうれしかったですし、良かったです!
写真からは分かりにくくて申し訳ありませんが、ノドアカハチドリののどの部分が赤くないので、我が家にこの時来てくれたのはメスです。ノドアカハチドリのオスとメスは、緑色の頭に黒い顔、体も緑色で同じなのですが、オスのみがのどの部分が赤色です。私が持っている鳥の図鑑2冊に、ノドアカハチドリのとても分かりやすい写真が載っていましたので、図鑑2冊分のハチドリの写真部分のみまとめて、下に載せさせていただきますので、ノドアカハチドリの特徴を確認してみて下さい。
上の写真で使用させていただいた図鑑は、向かって左の図鑑が、BIRDS OF NORTH AMERICA (Written by Fred J. Alsop Ⅲ)、向かって右の図鑑が、Birds of Michigan Field Guide(photo by Stan Tekiela ; printed by Adventure Publications,inc) です。
雑談:ざんねんないきもの事典でハチドリが紹介されています
ざんねんないきもの事典p.117(今泉忠明 監修・高橋書店)に、ハチドリについて以下のように書かれていますので、興味深かったので一部を抜粋させていただきます。
ハチドリはつねに蜜をなめていないと餓死する
~途中省略~
ハチドリは空中で静止するために、1秒間に60回以上の超高速で羽を動かしています。当然、ものすごくエネルギーを使うため、高カロリーで消費しやすい花の蜜を1日中なめ続けないと死んでしまうのです。体重比で考えると、人間の50倍ものカロリーをとっていることになります。
ハチドリって、そんなにカロリーを消費する生活をしているのですね!私は、ハチドリのことを、飛び方も個性的だし、甘い蜜が好きだなんてイメージにピッタリで可愛いなと思っていたのですが、食べ物が高カロリーである甘い蜜でないといけない理由があったのだと知り、ハチドリも必死なんだなぁと思いました。進化の過程で、このハードな生き方を選択した(しなければならなかった?)頑張るハチドリに敬意を表したいです。
まとめ
ハチドリを自分の家の庭で見たい!と思ったら、夏前にハチドリフィーダーとネクターのボトルを買って準備しましょう!今年の夏、みなさんの家のお庭にも、かわいいハチドリが沢山遊びに来てくれますように!
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・アメリカ・ミシガン州の野鳥を楽しむ!その①:10種の野鳥を紹介します
・アメリカのおすすめの鳥グッズをご紹介!お土産にも最適な日本未発売商品など盛り沢山!
バードコール、ご存じですか?金属の金具をクルクル動かすと、小鳥のさえずりが聞こえます。これで鳥が集まってくることもあるんですよ!おススメです↓