アメリカ・駐在妻生活で私が経験したちょっと恐怖な体験談

アメリカ・ミシガン州で駐在妻として約4年半生活をしている間に、命にかかわることではなかったのですが、やはりドキっとした体験も少なからずあります。今日はその怖かった体験談をご紹介したいと思います。

家にPOLICEが突然やってきた!子供の虐待を疑われた事件

私がアメリカ生活2年目くらいの時です。まだ子供もおらず、私は必死にOCCというコミュニティカレッジで英語の勉強をしていた時期のお話です。

家のドアを激しくノックされる

その日も、OCCが終わり家で静かに英語の宿題に集中していた時、たぶん夕方4時ごろだったと思います。

突然、家のドアをあり得ないくらいものすごい大きい音でドンドン!ドンドン!と誰かが立て続けにノックし始めました。普通に生活していて、そんな風にドンドンとドアをたたく人なんておりませんので、その時点で私はものすごくこわくなりました。

「これって、無視すべきだよね…なんか尋常じゃないノックの仕方だし…。でもこんなにドアをたたくなんて、何か緊急のことで誰か近所の人が私に助けを呼んでいたりする?のかも?」

などと、頭の中はグルグルと色々なことを考え、とりあえず、見つからないように家の中から外を覗いてみることにしました。

ポリスが家の前にやってきた

パトカーの写真

そうしたら、家の前にパトカーが停車しており、男性ポリスが1人で来ていて、我が家のドアをなんだかこわそうな顔をしてノックしていました。

「な、なに?????」と心の中で思いつつ、あ然としていたら、見つからないように覗いていたつもりが、マヌケなことに、思わずポリスと目が合ってしまいました…。

「OPEN THE DOOR!!」

とか言っていて、なんだか命令口調っぽいところがすごく気になったのですが。とにかく目が合ってしまったので、ドアを開けるしかなくなりました。すでに心臓はバクバクです。

でも何かあったら大変だと思い、ドアを開ける前に咄嗟に夫に急いで電話をし、ラッキーなことにすぐに出てくれたので、

「今、家に警察官がものものしくやってきて、意味が分からないんだけど、今からやりとりするから、電話越しで聞いておいて!で、何かヤバそうだったら、急いで助けてね!!!!!」

と、家から30分の距離にある会社にいて、すぐに助けることなんてできない夫に意味不明なヘルプを早口で伝え、電話は繋いだままで、ポリスと話すことにしました。しかも、ドアを少し開けてドア越しで家の中からポリスと話すのではなく、玄関の外にしっかり出て、近所の人が見える場所で話をすることにしました(ドアを開けっ放しで家に突然押し入られたらこわいなと思ったので)。

ポリスと会話

ポリスは、なんだかものすごいこわい雰囲気で、英語で質問してきました。

「なんでここに私がいるか分かるか?」と。

私は英語はそれなりに聞きとれたり、それなりに自分の想いを英語で話すことはできるのですが完璧ではありません。なので、ポリスと話すときに、わざわざ英語を頑張って話そうとして、でもうまく伝わらなくて誤解を生んでしまったら良くないな…と咄嗟に思いました。

なので、わざと私は日本語から話し始めました。そして、ものすごくスローなカタコトの英語をそこに混ぜました。

「えーっと、何言ってるんだろう?What?I can NOT speak English well.←ものすごいゆっくり話していますし、単語と単語の間もものすごく時間をかけました。」と。

そうしたら、ポリスが「えっ?」という顔をして、急に優しく子供に接するような口調&英語の使い方に変わり、ついでに少し落ち着いた雰囲気になりました。私は「そうだよね、それでなくっちゃ!じゃないと会話もできやしない!」と内心思いながら、でも自分のペースに会話を持っていきたかったので、カタコト英語&時々日本語も混ぜる姿勢は変えずにやりとりし始めました。

まずポリスが

「近所の人から、この家のことで通報があった。」と言いながら、「年齢は?」とか、日本でいう職務質問的なものを聞かれ、私はその質問にできるだけカタコトで答える、というやりとりをしました。

最後の方で「子供はいるのか?」と聞かれました。私が「No!」と言ったら、ポリスが「えー!???」という顔をして再度ものすごくゆっくりと話しながら「子供はいるのか?」とあと2回くらい聞いてきました(たぶん、私が質問を理解していないと思ったのだと思います…)。私もムキになって「No!」とハッキリ何度も答えました。

そこでポリスがようやく「えっ?子供を虐待しているということで、この家は通報されたんだ。だから、子供がいるかいないか確認したいから家の中を見せてくれないか?」と言いました。

ポリスが家の中に入る

ポリスが家に入る

良く知らないアメリカ人の男性を家に入れるだなんて絶対に嫌だし危険だと思うのですが…、目の前にちゃんとしたパトカーも一応停まっているし、このポリス一人で来ているし、一応電話越しで夫も聞いている?だろうし、ここで拒否したら私は怪しいし、などなど考えて、一瞬悩んだのですが、OKしました。でも、家のドアを開けた時も、私はドアノブを持ち続けて何かあったらいつでも外に逃げられるようにドアをずっと閉じないようにキープしていました。

ポリスは家の中を確認し、家の中に子供もいなけりゃ、子供のグッズも何1つない我が家を見て、「こめんなさい。君は大丈夫だ!通報が間違っていた。ここの家の電話から警察署に電話をさせてほしい」とか言い始めました。なんで自分の電話でかけないの??とか一瞬思ったのですが、もう私も緊張と恐怖とパニックで、とりあえず我が家の電話の受話器を差し出しました。(たぶん、本当にこの家に来て、子供がいないことを確認した証拠として、我が家から電話をかけたのだと思います。)

そして、ようやくポリスは帰っていったのでした。

 

なぜ我が家が通報されたのか?

携帯で通報する写真

どうして我が家が通報されたのか、後からひょっとしてこれかな?と推測した理由ですが、私の住んでいたサブディビジョンは、Southエリアと、Eastエリアの2つの大きなエリアに分かれていました。で、Southエリアにも、Eastエリアにも、どちらにも共通する家の番号があったのです!

つまり、適当に架空の住所で例えると、

”4778 Southerea, Novi,MI”と”4778 Eastarea,Novi,MI”というように、エリア だけ違って、あとは皆同じ住所です。こんな感じで、我が家とエリアの違う、でも同じ番号の家が実は通報されていた?のに、間違ってポリスは我が家に来てしまったのかなぁ…と思いました。が、実際のところはよく分かりません。

子供がいなかったから、助かった!

それにしても、今回の件ですが、私は子供がいなかったから助かったものの、これ、もしも子供がいたら、どうなっていたのでしょうか?いくらカタコト英語で自分ペースの会話を頑張ったところで、子供がいたら…、しかも自分の意思をまだ上手に伝えられない幼児がいたら、私って連行されていたのかもしれない…と今考えても恐怖です。完全に冤罪なのですが、それをどう証明するのでしょうか?考えさせられてしまう事件でした。

通報されて連行される写真

今回のようなシチュエーションに遭遇したら

ドアを開ける前に頼れる人に連絡する!

滅多にないと思いますが、もしも今回の私のようなシチュエーションに遭遇したら、まずは、とりあえず家のドアを開ける前に、私のようにご主人様に電話するか、もしくは英語が堪能な近くに住んでいる友人に電話して来てもらうようにお願いすると良いかも?と思います。特に現地の人に来てもらうと心強いかもしれません。一番良いのは、ご主人様がアメリカ人だったら最高っ!

私は、近所に仲良くさせてもらっているアメリカ人のおじいさんが住んでいたのですが、この方に電話しても良かったかもなぁと後から思いました。夫は家から車で30分以上かかる距離の会社にいたので、もしも誤解でポリスに連行されることがあっても、間に合いませんし、夫は日本人でそんなに英語も上手じゃないので厳しいです。近所のアメリカ人のおじいさんが来てくれて、私を客観的に見てくれる存在の人が、直接ポリスと話して「この子は子供を虐待するような子ではない!」と、もしも私に子供がいた場合に言ってくれたら、説得力もある気がします。もちろんケースバイケースですが。

警察官と話すときはカタコトの日本語の方がむしろ良いこともある!

こちらももちろんケースバイケースですが、状況的にも精神的にも余裕のある警察官と会話するなら、カタコトの日本語の方が、向こうは相手に状況を絶対に理解してもらわないといけないために、すごく丁寧&むしろ優しく接してくれます。そして、こちらも分からない質問などに「I can NOT understand !」と繰り返し言ったり、無言で「えっ?」というリアクションを繰り返しても許される状況になります。

とにかく、よく分からないことを質問されたら、決して「Yes」とか、あいまいなことは言わず、緊張して話せなかったら、無言、もしくは、日本語で答えても良いです。1対1で会話すると、意外に相手の言語を理解できなくても、ジェスチャーや顔色などで、相手の言いたいことも伝わるものです。

まとめ

海外の駐在生活で何かトラブルに巻き込まれると、いざという時に身内がすぐに助けてくれる距離にいないこともよくあります。ですので、何かあった時に頼れる、できれば現地の友人などを作っておくと、心強いと思います。

 

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