この記事は2022年10月に更新しております。
アメリカでご主人様と一緒に駐在妻として生活が始まると、お子様の学校のことや家のこと、とにかくやることが多くて大変なのです。その中でもやはり、英語がそれほど得意ではない方の多くは、アメリカで何をするにでも必要になってくる”言葉の壁”がとても気になってくると思います。
赴任先では英語の勉強方法として、独学、近所のESLクラスに通う(図書館や教会などの無料or有料クラス、コミュニティカレッジのESLクラス)や家庭教師(Tutor・チューター)をお願いするなど、様々な方法があります。
今回は、英語のチューター情報と、チューターレッスンのメリットとデメリットをお伝えします。
英語のチューターレッスン情報あれこれ
チューターさんの見つけ方
大抵は知り合いからの紹介
まずは、英語のチューターさんをどのように探したら良いか気になるところですが、大抵は知り合いから紹介してもらうなどして、私の周りのみなさんはチューターさんを見つけていました。
私のケースでは、会社の奥様からの紹介がきっかけでした。英語のチューターさんの仲介をされている現地在住の日本人の方がいらっしゃったので、私は、その方の連絡先を教えてもらいました。その方に電話をすると、一応こちらの希望(女性の先生が良いとか、自分の英語のレベルを伝える、何曜日の何時ごろにレッスンを受けたいかなど)を聞かれ、それにできるだけ条件の近い先生を派遣してくださる感じでした。
チューターレッスンのお値段と時間は?
地域や先生によって様々だとは思うのですが、私の場合は、1時間20ドル~30ドルで週1回レッスンを受けていました。
実は私は、計2人のチューターさんにお世話になりました。
1人目の先生のレッスンの進め方がどうも自分に合わなかったため、2か月くらいでこの先生のレッスンをやめました。この先生の時は1時間30ドル(そのうちの一部は先生が仲介者さんへ支払っていた)でした。
2人目の先生は友人から口コミで教えてもらい、私が直接チューターさんに連絡してレッスンをお願いしました。そのため、仲介者さんへのお支払いもなく、1時間20ドルになりました。
チューターさんに食べ物やドリンクを出すの?
これは自由だと思いますので、こうしなければいけない!というものではありませんが、私の場合は、飲み物だけいつも準備させてもらいました。レッスンの一番最初に、レッスン中に何を飲みたいか?と聞いて、私の先生の場合は2人とも”お茶”を希望されたので、毎回お茶だけ準備しました。
英語の家庭教師(Tutor・チューター)をお願いする場合のメリットとデメリットとは?
それではまず、チューターをお願いする場合のメリットとデメリットをそれぞれ箇条書きしてみました。各項目について、さらに下で詳細にご紹介しますね。
メリット
メリット①:家に来てくれる。運転に慣れていないor苦手でも大丈夫!
メリット②:マンツーマンで自分のペースで英語の勉強ができる
メリット③:チューターさんと気が合えば、プライベートでも仲良くできる可能性も!?
デメリット
デメリット①:料金が高い
デメリット②:自分で勉強したい内容を決めてチューターに伝えないといけない。ただ会話できるようになりたい場合は、どう勉強したら良いか要領がつかめず、空回りする可能性も
デメリット③:個人でお願いした場合、チューターが自分と合わなかった時に、日本人的にはすぐに断りにくい
チューターのメリット①~③
メリット①:家に来てくれる!
アメリカに赴任して間もない場合、自分の車がまだなかったり、車はあってもまだ左ハンドルの運転や、交通ルール、地理に慣れずにあまり遠くまで1人で運転できないことも多いです。また、お子さんが小さすぎてESLに通えなかったり、お子様の学校のことで精一杯で近所のESLにわざわざ行く時間がなかったり。さらに、ESLに行こうと思っても、ESLは申し込みの時期が決まっている場合も多く、その時期が気づいた時にはすでに終わっていたり、どのESLに行ったら良いのかよく分からないということもあります。
そういう場合、特にアメリカに来て間もない方には、自分の家に来て英語を教えてくれるチューターさんの存在はとても有難いのです。しかもチューターレッスンを受けることは、現地のアメリカ人としっかり触れ合える機会でもあり、チューターさんと話すことで、現地の他のアメリカ人と話すための心構えや度胸も身に付きます。
赴任して間もないとはいえ、外に買い物などに行けば”英語は話せて当然!”として誰からも思われる状況の中、チューターさんは自分の英語力も理解してくれるので、話せなくても大丈夫だという前提があり、それがリラックスして英語の勉強に臨める大きなポイントでもあると思います。
メリット②:マンツーマンで自分のペースで英語の勉強ができる
チューターのレッスンは、マンツーマンなので、完全に自分の希望に沿った英語の勉強ができます。例えば、どういうテキストで、どういう風にレッスンを進めていきたいかをチューターさんと相談しながら決めることができます。分からないことはとことん質問できますし、とにかく自分のペースで英語の勉強ができるところが良いです。
メリット③:チューターさんと気が合えば、プライベートでも仲良くできる可能性も!?
チューターさんも他でお仕事をされていたり、忙しい方も多いので、もちろん初めからこんなことを期待してはいけません。が、私は、2人目のチューターさんが、お仕事を引退されたアメリカ人のおじいちゃんの先生でした。この方はこれまでも沢山の日本人に英語を教えた経験があって、日本人に慣れていらっしゃいましたし、さらにとても面倒見の良い方で、生活の時間にも余裕のある方だったので、私はプライベートでもものすごく仲良くさせてもらって、本当に楽しかったです。ホームパーティーに呼んでいただいたり、一緒にご飯を食べに行ったり、色々なイベントにも連れて行ってもらいました。私はこのチューターのおじいさんと出会えてアメリカ生活の楽しさが倍増したと思います。みなさんもひょっとしたら、チューターさんとこんな風に素敵な関係を築けるかもしれません。
チューターのデメリット①~③
デメリット①:料金が高い
週1回のレッスンで、1時間20ドル~30ドル。つまり、1か月に4回レッスンを受けると80ドル~120ドルです。なかなかの高額です。ご主人様の会社によっては、英語の勉強費用の手当てが出るところもあり、それでまかなえる場合もありますが。近所の図書館などでは無料でESLのレッスンを受けられるところもありますので、それらに比べるとチューターレッスンが高額なのは間違いないです。
料金をだいたい比較した場合、
地域の無料レッスン(一番安い!)<市などで開催しているパブリックの有料ESL<チューターレッスン<コミュニティカレッジ(一番高い)
といった順番になります。
デメリット②:自分で勉強したい内容を決めてチューターに伝えないといけない
もともと英語が得意な方はそもそもチューターレッスンを受けようと思われないと思うので、大抵の駐在妻の方がアメリカに来てチューターレッスンで身に付けたい英語の内容は”英語でのコミュニケーション能力をアップさせたい”というものだと思います。
ただ、それをチューターレッスンで勉強するとなると、どう教えてもらえば良いのかよく分からないので、チューターさんに「どんな風に勉強したいの?」と質問されても、ぶっちゃけ具体例が浮かばないんですよね…。そんなわけで、とりあえずチューターさんがおススメしてくださったテキストを使って英語の勉強をやってみたりするのですが、日本人は昔からテキストを使った英語の勉強は学校でやってきていますので、テキストの問題はできるけれど…、そうではなくて、もっと英語を話せるようになりたいんだけど…!!と、なるわけです。でも、だからと言って、他の勉強方法が思い浮かばず、なんだかとりあえずテキストの問題を解いてみてしまうという空回りに陥りやすいのも事実です。
デメリット③:個人でお願いした場合、チューターが自分と合わない場合に、日本人的にはすぐに断りにくい
私は1人目のチューターさんの時、そのレッスン内容がどうもしっくりせず、ちょっと悶々としてしまいました。なぜかと言うと、まさに上のデメリット②で説明させていただいたように、テキストの問題をどんどん解いて進めていくレッスンだったのですが、テキストだけではなくて、もう少しプラスアルファのことを学びたいと思ったからです。(私が違う勉強方法も取り入れてほしいという旨を伝えれば、そのチューターさんももちろん臨機応変にレッスン内容を変えてくださったとは思うのですが、その当時の私は、そこまで詳しく自分の希望を伝えられる英語力もなければ、実際にどういうレッスンが効果的なのかもよく分からなかったのです…。)
単に問題集を解くだけなら独学で十分ですし、それのために高額な費用を払うくらいなら、他のレッスンを探したほうが良いと私は判断しました。
1人目のチューターは、現地在住の日本人仲介者を介して契約したので、2か月くらいして、私はその仲介者に連絡して、チューターレッスンをお断りしました。レッスン料にいつも仲介料が余分にかかってはいましたが、このために仲介者を通して簡単にレッスンをお断りできたことは本当に良かった…と日本人的考えの私は思いました。
もちろん、チューターレッスンを途中でお断りすることは可能です。(契約当初に何らかの契約書を交わした際には、その契約に従ってきちんとお断りすれば何も問題ありません)。ただ、これと言って用事があるわけでもないのにお断りする場合は、やはりちょっと勇気がいります…。
チューターではなく外部のESLのクラスなどを受講する場合は、忙しくなったり、そのレッスンが自分に合わなかった場合は、もちろん最初に支払った料金は返金されませんが、そのまま途中でフェイドアウトしていく人も結構いますので、そういう意味では気楽に受講できます。
が、チューターさんの場合は、1対1の関係ですので、自分に合う・合わない等の理由で、すぐに契約解除をしたくなる可能性もないわけではありません。その可能性も踏まえて、チューターレッスンに臨む必要があります。
最初に契約書を交わした場合は、解約の内容がどのように書かれているか等をしっかり確認して、契約書にのっとって失礼のないように、お断りする際は頑張ってその旨を伝えましょう!
英語のコミュニケーション力をアップさせるチューターのレッスン内容とは?
これも正解はありませんし、やはり、日々の積み重ねや、英語を自分で頑張って話してうまく伝えられず、後から調べて”こう言えば良かったんだ!”などのように、自分の経験から徐々に身に付いていくなど、地道にやっていくしかありません。
でも、私がアメリカで色々なESLのレッスンを受けてみて、自分に一番合っていた勉強方法は、自分の英語のボキャブラリーを毎回のレッスンで最低10個以上増やしていくというものでした。
これは、私のコミュニティカレッジの超初心者クラスのレッスン経験談の記事でも少しご紹介させていただきましたが、内容は下記の通りです。
先生がその日に教えたい英単語を最低10個、まず先生に口頭でその英単語の意味や、どういう時にどういう風に使うかを説明してもらいます。そのあとに、先生にその10個くらいの英単語をランダムに指名してもらい、今度は生徒である自分がその英単語の意味を英語で説明して、さらにその英単語を使った英文を話すという練習をします。
ここで英単語の使い方が間違っていればしっかり訂正してもらい、正しい使い方を学べます。自分のボキャブラリーもしっかり毎回増え、さらにそれを英文で話しながら使えるようにもなります。
私はコミュニティカレッジでこの学習方法でかなり鍛えられました。なので、この方法をチューターの先生にもやってもらえると、良いかも!?とも思います。ただ、英語の学習方法には、やはりその人の向き・不向きもありますので、これが全てではありませんので、参考までにお伝えさせていただきました。
チューターさんの事件簿①~③
私がとても仲良くさせていただいた2人目のアメリカ人のおじいさんのチューターさんですが、文化の違いや、私の英語力のなさなどから、時々、面白い出来事が起こりました。それを少し、ご紹介させていただきます。
事件簿①:レッスンに来ない
レッスンの時間になっても一向に来てくださらないので、チューターさんの家に電話してみたところ、奥様が
「今朝早くから、釣りに行きました」
とのことでした…。ガーン…
なので私は、釣りから帰ってきたその日の夕方あたりに、とりあえず謝罪の電話くらいかかってくるかな?と予想していたのですが、かかってきませんでした…。さらに衝撃!。
そして、翌週のレッスンの日にチューターさんが普通に笑顔でやってきて、
「I’m so sorry!」
と釣りのことに関して一言だけ言って終わりました…。
”は???軽すぎやしないかぃ!!!!???”と、心の中でツッコミつつも…、
あまりに軽すぎる対応に、私は衝撃を受けすぎてショックすぎて何も言えなくなってしまい、むしろ逆に笑えてしまうという訳の分からない事件簿その①でした。
事件簿②:人付き合いの文化の違い
チューターのおじいさんがレッスン中に
「ぼくの日本人の男性の生徒さんの話なんだけれど、その人の奥さんがアメリカに赴任するのを嫌がっていて、まだ日本にいるらしいんだ。だから、ちょっとその奥さんに、一度○○(私の名前)がアメリカから電話してあげてくれないか?」
と真顔で言ってきました。
私は、
”はっっ???アナタは何を言ってんの??訳わからんやつから電話かかってきたら逆にこわいでしょっ??”と心の中でツッコミつつ…
冷静なふりをして、
「その奥様とは一度も会ったこともなければ、接点も何もないのに、私が日本にわざわざ電話して何を話せば良いの?」
と静かに笑顔でチューターさんに聞きました。
そうしたら
「アメリカは楽しい!だから来ると良い!と教えてあげてほしい」
とのこと…。
「え?私が?でもその奥様とは私は会ったことないから、逆に不審に思われるかもしれないし…」と私は思わず本音をポロリと言って、困っていたところ、
「大丈夫さ!!アメリカ人はみんなそんな感じさ。だいたいここはアメリカだ。君もアメリカに住んでいるんだろう?だったら何もおかしいことはない!これがアメリカのやり方なんだよ!すぐに電話してあげてくれ!」
と力説していて…
”そんなの無理だってば~!”と、心の中で叫び、とにかくこの話を流しまくってスルーした事件簿その②です。
事件簿③:”エミネム????”
チューターさんが「僕は昔、エミネムが大好きだったんだ」と話してくれました。
私はこの発言を聞いて、
”さすがアメリカ人。あの白人ラッパーのエミネムは、おじいさん達からも人気があるんだ!”
と思いました。
そして私はチューターさんに「エミネムは、日本でも人気があって、以前日本のCMでも私は観ましたよ~」と話しました。
チューターさん:「おぉ、そうか。僕は昔、エミネムを食べすぎたんだよ…」
私:「ん??食べ過ぎた…????(苦笑。エミネムって何だろう?と必死で考える私…)」
チューターさん:「あのチョコレートコーティングの食感が大好きだったんだ」
私:「あぁ…!!!!!エㇺァンネェム(M&M’s。そう聞こえました)!?そうですよね、美味しいですよね~私も好きですよ~!」
と、解釈は間違っていたのに、話の流れは問題なく続いた不思議で笑える事件簿③でした。
まとめ
アメリカ赴任先での英語の家庭教師さんのイメージをこの記事でつかんでいただけましたでしょうか?
チューターレッスンは、自分の家に来てもらえるので、アメリカに来てすぐの方や、忙しすぎてわざわざ外のESLを受ける時間がない方にとてもおススメです。チューターレッスンを受けることで、英語だけでなく、アメリカ人と会話する度胸も身に付きますので、それをきっかけに、少しずつアメリカでの生活範囲が広がっていくと思います。楽しい英語生活をお送りください!
英語を気楽に、でも本気で勉強されたい方、必見です↓
スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)